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【速報】OpenAI、ついにGPT-OSSシリーズをHugging Faceで公開

こんにちは。Altam Ease代表の本田直輝と申します。
なんと今回はopenAIがついに新しいローカルLLMを出したので早速記事にしていきます。

閉鎖的だったOpenAIが、ついに扉を開けた

これまでOpenAIは、高性能な大規模言語モデル(LLM)を開発しつつも、その重み(weights)を外部に公開しない方針を取ってきました。GPT-3、GPT-4、GPT-4o などのモデルはAPI経由での利用に限られ、開発者や研究者が自由にローカル環境で実行・改良することはできませんでした。

そんな中、2025年8月——
OpenAIはついに初の公式オープンウェイトモデル群「GPT-OSSシリーズ」を発表。Hugging Face上で無償公開を開始し、世界中のAI開発者に衝撃を与えました。

gpt-oss-20bとgpt-oss-120b、WhisperやCLIPも再注目

今回公開されたモデルは以下の通りです。

gpt-oss-20b

  • パラメータ数:約20B(200億)

  • 文章生成、会話、要約、創作などに最適

  • ローカルGPUでも十分に動作する軽量モデル

gpt-oss-120b(主力モデル)

  • パラメータ数:約120B

  • Mixture-of-Experts(MoE) アーキテクチャを採用

  • 各レイヤーに128人の「専門家(エキスパート)」を持ち、1トークンごとに4人が選出されて処理に当たる

  • 実質的な計算負荷は約5.1Bの活性化パラメータに抑えられ、高性能と高速性を両立

さらに、過去に話題となった以下のモデルも一緒に公開されています:

  • Whisper:高精度の音声認識モデル(マルチリンガル対応)

  • CLIP:テキストと画像を結びつけるマルチモーダルモデル(画像分類や検索に最適)

なぜ今「OSSモデル」なのか? OpenAIの変化の背景

OpenAIはかつて「安全性」と「商用戦略」を理由に、モデルの重み公開に否定的な立場を取っていました。ではなぜ、今になって方針を転換したのでしょうか?

その背景には、以下の要因があると考えられています:

  • Meta(LLaMAシリーズ)やMistral、Google(Gemma)など、OSS LLM競争の激化

  • 政府・研究機関・企業からの「透明性」の要望

  • AIの社会実装における民主化とリスク分散の必要性

  • MoEアーキテクチャにより、大規模でもローカル動作が可能に

結果、OpenAIは「責任ある形でのオープンモデル公開」に踏み切ったと見られています。

ローカルで動く時代へ、AI開発の民主化が加速する

GPT-OSSシリーズの登場により、これまでAPI制限下にあった開発環境が一変します。
たとえば:

  • セキュアな社内LLMチャットボット

  • ネット接続不要のAI支援ツール

  • 機密情報を含むローカルデータでの学習

  • 音声認識や画像分類も含めた統合型AIシステム

誰でも構築可能になります。

AIの力を「限られた企業」だけでなく「誰でも使えるインフラ」に変える——
OpenAIの新たな一歩は、まさにその象徴と言えるでしょう。

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Honda Naoki Author Photo

本田 直輝(Altam Ease代表)
AI技術スペシャリスト / 研究者 / 塾講師 / エンジニア
京都大学薬学部卒業。
AI技術に関する豊富な知識と実務経験を持ち、最新の技術動向を追い続ける。企業向けのAIソリューションを提供しており、RAG技術や生成AIなど様々なシステムの導入支援に携わる。

実績:

  • AIソリューション開発における経験
  • RAG技術を活用した企業向けコンサルティング
  • 主要企業でのAI導入支援実績多数
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